
四百年の伝統を
今に伝える
水戸大神楽の舞
ごあいさつ
水戸大神楽の継承者として
水戸の大神楽は江戸時代以前より続き、江戸時代には水戸徳川家の御用として、水戸藩内を巡り御祓いを行ってきました。私は現在、15代家元としてその伝統を守っております。
しかし、郷土芸能を職業として継承するのは容易ではなく、日々の鍛錬を重ねて技を磨かなければなりません。近年は後継者不足により、全国に広がっていた大神楽も水戸、会津、伊勢、出雲、東京の数組を残すのみとなりました。一度絶えた専業芸能の復活は難しく、水戸系大神楽もその危機に直面しています。大神楽は庶民とともに歩んできた芸能であり、私はその心を大切に次代へ伝えたいと願っています。
400年の歴史をもつ水戸大神楽15代家元として、伝統の護持、発展、継承は、私の人生を賭けての使命として頑張る所存でおりますので、何卒相変わりませぬ御贔屓、お引き立てのほどをお願い申し上げまして御挨拶とさせて頂きます。
水戸藩徳川家御用神楽 15代家元 柳貴家 勝蔵
水戸大神楽の由来
400年の歴史を誇る、水戸藩徳川家の御祭禮御用を務めた由緒ある伝統芸能

神楽は古来から神社を祭る式楽ではありましたが、当時伊勢市中に流行り病がまん延した際、伊勢神宮の神官が獅子舞を連れて氏子の家々を御祓いをして廻りました。それを称して大神楽(代神楽)と呼びました。
この大神楽が長い年月を経るうちに民衆化し演芸化して、江戸時代には放下師の「曲毬」「あやとり」等の曲芸に軽口めいた滑稽要素も加味されて発展し、江戸文化に一興を添えたのであります。獅子舞は曲芸と共に今より一千余年前、遠く中央アジア方面から中国朝鮮を経て伝来し散楽という演芸の一部であり、実に国語と国境を超越した国際的演芸というべきものなのであります。
近世に入り、大神楽の中に伊勢派、熱田派、などの流派が生まれ、江戸太神楽をはじめ全国に広く普及いたしました。
水戸大神楽をはじめ、吉田台町(現:水戸市)の神官、渡辺氏が水戸東照宮御祭禮に際し、御用神楽を務めておりましたが、天明5年4月渡辺金之衛門はその権利を栗林氏に譲りました。水戸家直領、中の郷前原(現:北茨城市石岡)水戸藩横目付役、柴田家を旧元旦振り山しに、2日より大津浜西丸家、磯原、高萩、日立等の旧多賀郡及び久慈、那珂、新治、鹿行、東茨城の各郡、水戸藩領を巡回し、天下泰平、悪魔退散、五穀豊穣の祈禧を執行する古い伝統を護持し現在に至っております。
水戸大神楽の主な演目

獅子舞
古来より「厄を払い、福を招く」とされる獅子舞は、水戸大神楽の中心的な演目です。華やかな舞と力強い動きで、観客に幸福をもたらします。
鍾馗舞(しょうきまい)
子どもの成長祈願や新築祝い、厄年の厄払いとして行われる特別な「祈祷舞」。神聖な儀式として、大切な人生の節目を祝います。


恵比寿・大黒舞
五穀豊穣、家運繁栄、大漁満足を願う「祝祷舞」。恵比寿様と大黒様が登場し、にぎやかに福をもたらす縁起の良い舞です。
曲芸
水戸大神楽に伝わる曲芸は、単なる娯楽ではなく、「祓い」と「祝い」の意味を持つ特別な芸です。江戸時代から受け継がれる独自の技術と、目を見張るようなパフォーマンスをご堪能ください。


即興紙工術(紙切り)
寄席芸として親しまれる「紙切り」。鋏を巧みに操り、即興で美しい絵を切り抜く技は、まさに職人技。観客のリクエストにも応じ、目の前で作品を生み出します。
お囃子(はやし)
笛や太鼓による生演奏が舞や曲芸を盛り上げ、伝統芸能ならではの華やかさを演出します。心に響く音色が、演目の魅力をさ らに引き立てます。
水戸大神楽の伝統と魅力を、ぜひ体感してください。
水戸大神楽 芸能教室 & プロダクション
伝統芸能を学ぶ
水戸大神楽 芸能教室

水戸大神楽では、400年の歴史を誇る伝統芸能を次世代へ受け継ぐため、芸能教室を開講しています。獅子舞・曲芸・横笛・太鼓・三味線など、多彩な演目を基礎から学べる環境を整えております。初心者の方も大歓迎。
随時入門を受け付けておりますので、お気軽にお問合せください.
芸能プロダクション
出演・企画のご依頼

水戸大神楽では、伝統芸能の枠を超え、幅広いエンターテイメントを提供しています。奇術・司会・落語・漫才をはじめ、さまざまな芸能人の出演手配や、イベントの企画・構成を承ります。企業イベント、学校公演、地域のお祭りなど、目的に合わせた演出をご提案いたします。